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  • 2011.01.09 Sunday
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「通貨烈烈」船橋洋一

評価:
船橋 洋一
朝日新聞
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(1992-12)
コメント:戦後の経済の転機であるプラザ合意に関しての本で、なんというのかな? 1冊を掛けて語りつくしたのは「通貨マジ不定形!」だけだったような気もしないでもないのですよ。なんて曖昧なのかw

JUGEMテーマ:国際社会

プラザ合意というのはものすごく大雑把に、戦後、戦前の戦争原因となった通貨(この場合は各国通貨の交換レートというような意味でしょうか)の乱高下を統制する目的で作られた管理通貨制度−IMF体制が崩壊し、その後五カ国のG5体制(現在はG8なわけですが)が構築され、それがさらに迷走を始めることになり。
というような時点で緩やかにこの“プラザ合意”へと至ったのがこの本なのですが。

なんというか、ことの本質はあくまで「実は通貨の統制って事実上不可能なのではないか」ということを各国が認知するまでの流れというような気もしないでもなく。
そもそも、合意というのも約束事としてはなんだか心もとない。
この合意の内容というのも通貨の交換比率を、ある一定の範囲内に(この範囲を示す単語でまた揉めているわけですが)収めるのが好ましいのではないのかな、というようなもはやなにを取り決めているのかが怪しいような内容で、当然罰則などあるはずもなく。
その幅も特に固定されているというわけですらなく。
努力目標を持ってもいいのかもしれない、みたいなそんなレベルの話であって。
そこまでしないと、利害関係を曲がりなりにも共有してるはずの当時の経済大国であったアメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、日本(G5加盟順)の間での約束よりも緩い合意にすら辿り着けなかったということなので、合意したという事実そのものに意味があるとしか言い様がないというか、その程度にしか約束することが出来ない、と各国が認めたということでもあるのではないかなぁ、と。
この本自体は当時の様子からそれ以前の歴史などもユーモアを交えて説明していてなかなか楽しかったですw 泥仕合とも言いますがとても人間らしいww


「イタリア・マフィア」シルヴィオ・ピエルサンティ

評価:
シルヴィオ ピエルサンティ
筑摩書房
¥ 798
(2007-03)
コメント:マフィアを排除する側との延々と続く闘争の側から書かれた本で、ある意味で書かれていることは凄惨ながら、やり口は幼稚というか、半ば喜劇調。昔気質とインテリやくざの間になんか酷い隔絶があるよなぁ、うーん。

JUGEMテーマ:歴史

正直“面白かった”かというと、なんというか価値観の違う古代か中世でも見せられているみたいだなぁ、という感覚に至ってしまったんですが、れっきとした現代の話であって、最後の章で扱われているベルルスコーニ氏に至っては現役首相さん(2010年)。
ただ、なんというか、最悪の事態には関わってはいないのかなぁ、という気もしないでもなく、さすがにあれなんですよ、殺人現場に当時の首相が強制的(だと思うんですが)に立ち会わされるほど言いなりってのが過去に前例あるとなぁ。。。
脱税や、自分に都合のいい法案の立案ならまだしもというか、まだ目に見えてる分だけマシなんじゃないかなぁ、と思ってしまうのは日本人であるという第三者の気楽な物言いなのかもしれませんが、ベルルスコーニ氏って支持率高いですよね(そして過去彼がしたことはほぼ概ね明るみに出ているかと思われます、ぶっちゃけ、あんな扱いなのに隠してもしょうがないじゃんというか)。

本で起こるいわゆる「人殺し」があんまり酷くて価値基準が麻痺してしまった、ということも言えなくはないんですが、どちらかというと、マフィアの起こした事件って露骨に表に出ちゃった時点でそれ自体が失敗というか。
見た目は陰惨で、関係が低い人まで巻き込まれてしまう、という状況下そのものは痛ましくはあるものの、そんなことを続けていれば排除の動きが起こるのはある程度当たり前のことであって、内部分裂して離反者が出たということもようやく、というよりはマフィアの自壊作用だったんじゃないかなぁ、というのはちょっと見方がシビアすぎるのか。
いや、もちろん、その状況を作り出し追い詰めたのはたゆまぬ努力そのものだったろうな、とは思うんですけどね。暴力でなにもかもは支配できなくて当然だよなぁ。


「シチリア・マフィアの世界」藤沢房俊

評価:
藤澤 房俊
講談社
¥ 1,008
(2009-10-13)
コメント:イタリア・マフィア全般の本よりもどこから生まれ、どうして生きながらえてきたのか、というのがはっきりわかるのではないのかと。ある意味で世界そのものが変化しないと縁は切れないのかなぁ、という気も。

JUGEMテーマ:歴史

なんというのかな、前にイタリア人の方が書いたちくま新書の『イタリア・マフィア』を読んだ時は確かに地に密着して離れない風情ではあるものの、どことなく外来のものであってなんとなく異質な雰囲気というものを感じてないでもなかったんですが。
(例えて言えば日常生活に潜むモンスターのような?)

この『シチリア・マフィアの世界』では歴史的な誕生の経緯、要するにかつて異民族の支配の下で自然発生的に出現したレジスタンスに端を発するのだよ、ということと、マフィアが必ずしもまともとは言わないけれど、、、政治家よりもまだマシじゃん、というのは傍から見ててさすがに否定することが出来そうになく。
そもそもここまでがっつりと社会と絡んでいると階級対立のようなものはまた別として、単に排除して終わり、という気がとてもしないというか、うーん、闇の世界の擁護とか許容とかというつもりもないんですが、なんだか複雑だよなぁ。
独立運動の頃に利用されてしまった英雄として祭り上げられながら残酷な運命を辿った山賊ジュリアーノ、それ以前の独裁者ムッソリーニのマフィア排除の顛末、現在の知的な活動をするようになったマフィアと旧世代との抗争などが語られているのですけれど、なんというかどうしてもどの話も、正義と悪には別けられない。
両者悪だと言ってもいいのかもしれないけれど、ムッソリーニのマフィア排除はそれはそれなりに近代化への願いだったろうし、山賊ジュリアーノがなにをしたのだとしても、時代を見て彼を一方的に責めることはどうしても出来ない。
それはまあ、マフィアに頼ることはあんまり健全ではないし、脱却しなくてはならないことなのでしょうが、まずなんというか体制がな。


「ヤルタ会談と鉄のカーテン−何が東欧の運命を決めたのか」シリーズ東欧現代史2、小沢弘明

評価:
小沢 弘明
岩波書店
---
(1991-06-13)
コメント:ヤルタ会談が東欧の運命を一方的に決めたのだ、というのはよく聞くのですが、多分この本は東欧の視点に立っているが故に逆なのかなぁ、という気もします。呼応する層がいたってのはどうしようもない事実だよね。

JUGEMテーマ:歴史

ヤルタ会談というのは確かに大国の首脳同士のみで話が進められ(イギリス、アメリカ、ソ連邦)、小国、特に戦後共産党ブロックに編入された東欧の意思を無視して、ということがよく批判の対象にはなってはいるものの。
この本自体がその大国の罪を鳴らす、というよりはむしろ逆。
そもそも社会主義そのものが害悪なのです、という若干冷戦最中の考え方に寄って立てば、ソ連がこの地域に踏み込んだこと自体が悪で、と非常にすっきりした流れになって、イギリスやらアメリカは(アメリカもあとから参加した口ですが)ソ連の力を借りるために東欧を生け贄として差し出したのだ、という観点にもなるのでしょうが。
そういう視点に立ってすらも東欧諸国で応答した人たちに悪意があったわけでもない。
実際、第一次世界大戦から第二次世界大戦までの経済不均衡が原因で二度目の大戦が起きたという状態の中で社会主義という選択自体が悪だったのだ、というのはさすがに早計すぎるというか、ぶっちゃけ、現在の資本主義国ってだいぶ社会主義的な制度持ってるんですよね、なんかもう、旗頭だけでシンプルに判断していい話では全くなく。

はっきり言って、冷戦後の世界で資本主義化のトップを切って出発した東欧の国々が幸せなのか、と言ったら一番状態がマシなはずの国でも自殺率の高さで有名ですしね、、、なんというかこう、ソ連軍が「当時やったこと」や事件、その後の社会主義体制の崩壊と、東欧の状況の現況を考える時に混ぜてちゃなんの解決にもならないよな、としみじみ。
ある意味で全ての元凶であるはずだという“社会主義−ソ連”の存在が東欧から去って、環境が悪化したことで始めて冷静な本が出せたのかもしれないんですが、これ、どちらを責めるでもなく淡々とした流れなんですし、もうちょっと早くても、なぁ。


「統合と分裂のヨーロッパ−EC・国家・民族」梶田孝道

評価:
梶田 孝道
岩波書店
---
(1993-11)
コメント:EC(今はEUだね)を民族/国家/超国家機関と分離して、ヨーロッパの地方、独立運動の起きるような国の問題をECが吸収した話や。国内に複数の民族を抱える幾つかの国を語るような本、まあなかなかだね。

JUGEMテーマ:国際社会

まあ、すごーく大雑把かつ乱暴に言ってしまうと「ヨーロッパは揉め慣れているからね!」ということになるのではないかと思うのですが、ぶっちゃけ、カナダの例が成功と言っていいように完成したのはイギリス系3:フランス系2という傍から見ててもそれは身動きが取れないだろうw としか言い様がない要因あってこそだと思いますし。
(国の外にどちらかの勢力が協力を得ようとするとまずアメリカですし、アメリカだと丸ごと併合されかねないし、本気でやりあえる隙がどう考えてもないww)

ただ、その民族の分裂のような状況が寛容な国民性を作り出したのだ、という捉え方は非常に逞しくて大変好ましいですし、この本の中で語られていた、ヨーロッパの地域の独立勢力、少数民族が今まで争ってきた国家に隷属的に帰属するよりも、それよりもさらに大きなヨーロッパ共同体に属することによってむしろ自分たちのアイデンティティを大国と同様に維持しよう、とする考え方もとてもよくわかる。
特に後者は実際にヨーロッパ共同体の最初の組織の時点で、ドイツ−フランス(第二次世界大戦の要するに要因ですね、ちょっと語弊あるけど)、イタリアとともにベネルクス三国といういずれもリベラルな小国が参加したことである程度にしろ実証されていますし。
この三国なんてのはそれぞれ経済力も高いってこともあるんですけれどもね。
逆に小国であることで、早いうちからヨーロッパ共同体への同化傾向を見せて、そこから利益を得た、という事実もあったりする。
あと、このEC−EUの中で比較的主導的に立つフランスってのが、そもそもイギリス−アメリカの文化の前に少数派であり、ある程度多様性を重んじる、という辺りで均衡が出来てる部分がないでもない、なんでも良し悪しでしょうかね。


「英国王室史話(下」森護

評価:
森 護
中央公論新社
¥ 980
(2000-03)
コメント:下巻はエリザベス1世の治世時代から現在のエリザベス2世時代までで、なんというのか、正直、なんでそこまで極端に女王の人数が多いわけでもないのに女王の国ってイメージなんでしょうw あと下巻のほうが面白いネ。

JUGEMテーマ:歴史

下巻は大雑把にエリザベス1世の後半生(とスコットランド王家の血筋の後継者どの)から始まって、最長の在位期間を誇るヴィクトリア女王と、現代、というより2010年現在のエリザベス2世までを扱っていてあんまりリアルタイムに関しては触れていないんですが、このエリザベス2世というのがすでに先代の王が病弱で(精神障害もあったのかな?)、父王の補佐を行い。
第二次世界大戦で亡命を勧められても国民とともにいることを選んだという方で。
その比べる対象がまたエリザベス1世ってのがちょっと面白いですねw
(読んだの他の本だったかもしれませんが、やっぱりエリザベス1世に比肩する男の王、という表現があったので、完全に女王が基準なんですね、この国)(女王の数が多ければそれで不思議はないんですが、そうでもないのがちょっと不思議ではあります。)
あとは夫と同時に王位に着いたのだ、というヴィクトリア女王。
なんとなくハプスブルク家のマリア・テレジアを思い出してしまったんですが、旦那さんが非常に控え目な人でたまに口を出してくる時は人道的な内容、ということで大変バランスが良く、ただ、わりと早く亡くなってしまってせいか、ずっと未亡人として黒衣で通したヴィクトリア女王が非難されるようなこともあったのだとか。

あと、正直イギリス王位がエリザベス1世ののち実権から離れ、逆に清教徒革命から王政復古までの時代「なぜ、王政を受け入れるのなら王の斬首などをしてしまったのか」という後悔や、ドイツ系で英語の喋れない王とか、そのくらいしか印象がなく。
現在の皇太子の女性問題を待つまでもなく、そもそもスキャンダル続きなんですよね、別にそれで悪いってこともないのかなぁ、とも思うのですが(女王がいるしな!)。


「英国王室史話(上」森護

評価:
森 護
中央公論新社
¥ 1,100
(2000-03)
コメント:イギリス王室が、というか英国王室がノルマン・コンクエストから始まってると公称してるのがどうも意味がわからないんですがw まあ、日本人の紋章官の方の本で、わかりにくいけど著者さんのせいじゃない。多分。

JUGEMテーマ:歴史

もともとヨーロッパの戦場で各家の紋章を読み上げ、その細かい情報にまで通じていたのだという役目から発祥した紋章学の専門家の方らしいのですが、他の日本人の方いるのかな? ということを考えてしまわないでもないんですが、どうなんだろうw
(いや、偏見かもしれませんが、近い国だと違和感ないんですけども。)

で、まあ、正直に言ってしまうとイギリス、というかイングランド王室(ウェールズはプランタジネットの頃に平定、エリザベス女王以降はスコットランドとも同君連合)の内側としての物の見方から微妙に抜け出ていない気もしないでもないのですが、まあ、日本人の方なのでわかる範囲で説明もしてくれてますし気にしない。
むしろこう、なんで「ノルマン・コンクエスト」(フランスの地方、ノルマンディー公によるイギリス王家乗っ取りであります)からイングランド王室の歴史が始まるんだ、それが公式見解なんですかそうですか、そしてエリザベス女王に至るまでの歴史が面倒くさすぎて眠いですとか、そんなこんながいろいろと。
ノルマン王朝の次がやっぱりフランスの地方領主出身のプランタジネット家となるものの、ほとんどが大陸のフランス領土に拘ってばかり、そのフランスとの争いが終わる頃に薔薇戦争というランカスター家とヨーク家の内戦が始まってしまい。
内戦を終わらせたヘンリー7世がすっきりしない経歴の持ち主というのも致し方ないのかなというところまでは妥協出来るものの、次のヘンリー8世が男性の王の中で一番のインパクトの持ち主って、息継ぐ暇もないようなw
例の離婚のためにカソリック離脱したという恐ろしい王で、まあ、後継者が欲しかったんだろうなとは思ってるんですが、、、なんか酷いよな、やっぱり。


「ストーンヘンジ」アルケミスト双書、ロビン・ヒース

評価:
ロビン・ヒース
創元社
¥ 1,260
(2009-11-13)
コメント:わりとそれっぼい雰囲気のわりに、非常に学術的で明確なことにしか言及しない本なのですが、逆に手堅すぎて面白くはないw 微妙にこの手の内容を求めてる人の手に取られるのか心配ですw

JUGEMテーマ:歴史

個人的にはストーンヘンジというと古代の魔術めいた印象があって、また、この本が所蔵されているアルケミスト双書というのが神秘的な題材ばかりを扱っている関係もあって、そちらの興味で手を伸ばす方が多いのではないかな、とも思うのですがw
これはこう、、、むしろ古代史とか考古学の人をターゲットにしたほうが正しいような。
むしろそっちの方たちが敬遠しそうな軽い体裁でいいのかなぁ。

大雑把に言ってしまえばかつてドゥルイド教に関係した遺跡だ、オリエント起源なのだ、と堂々と言われていたところから年代測定の技術が発達し、遺跡そのものが下手をするとオリエント文明そのものよりも古い、ということが判明し。
他にぽちぽちと遺跡が見付かった(ローズ・ラインとか神秘系の人たちだけが言ってる印象ですがそこで扱ってる遺跡自体はれっきと事実なわけです、捏造ではないのよ)関連すると思われる遺跡などと考え合わせて誠実な態度を取ると「なーんもわからんw」という方向に開き直るしかないとは思うのですが、それでも今の時点で見付かっているものを、仮説も含めているとはいえ複数の学説とともに出来る限り客観的に紹介していく、という構成だとそれがいくら結論が欠けていようとも学術書だよなー、これは。
そもそも現在有名なストーンヘンジもあくまで石が比較的残っているということで有名なのであって、少し離れたところにもう少し大きな規模のストーンサークルがあり、そもそもソールズベリーの地全体がなにかの大きな宗教空間ではなかったのかな、というのが現在の見立てて、大雑把に住居跡が限定されているみたいなんですよね(ストーンサークル周辺に生活関係の遺物が全くないという)。
天文学関係の仮説については、私の力じゃちょっと読めなかったですが...orz数式


「中世ヨーロッパの農村世界」世界史リブレット24、堀越宏一

評価:
堀越 宏一
山川出版社
¥ 765
(1997-05)
コメント:なんというか、中世ヨーロッパという割りには古代以前から始まっていたけれど、基本的には当時の農村と農奴(境い目が曖昧)、というわりとスタンダートな内容。わかりやすくていいんじゃないかな?

JUGEMテーマ:歴史

同じく世界史リブレットの23がちょうど『中世ヨーロッパの都市世界』なので、対になる本なのかな? ということを漠然と考えていたんですが、多分発注の時点では実際そのつもりだったんでしょうが、『都市』のほうはいきなり「商人て必要以外の記録残さねぇ」という愚痴から始まり。
こちらの『農村』のほうはヨーロッパの気候、先史時代というか、この地にまだヨーロッパという概念そのものがさっぱりない時代から語られる辺り、どっちもなかなかの内容だったんですがフリーダムだよなぁw と正直。

この本に限らずわりとよく言われているのが農奴がそれほど極端に低い身分ではなかった、ということと、自由身分のはずの農民のほとんどが契約などによって一つの土地に縛り付けられ、領主への無料の労働奉仕などの義務があったよ、という辺り(要するに二つの身分の差が思ったより少ないということでしょうね、実際、わりと身分移動も流動的だったみたいです、奴隷から自由民にもなれたし、借金のかたに農奴になることも)。
農村では過ごしやすかったのではないのかな、と思われる安定期に、むしろ農民が増えたことによって扱いが悪化し、逃亡の罪なども重くなり。
逆に、過酷な時代には農民が引く手あまたになってしまうため、逃亡民が無条件で厚遇されたりとか、逃亡防止のために土地に残った農民の地位も向上したり、とか、なかなか色んな事態がややこしく反映するものなのだなぁ、という実感が。
そもそも先史時代から話が始まり、大雑把に民族の移動、生活習慣の変化、森林と住人の関係、開墾の歴史があり、じきにさらに外部の民族の侵略が始まって農村がそれぞれ囲い込まれることになる、という流れ。うーん、大変だ。


「二都物語(下」チャールズ・ディケンズ

評価:
ディケンズ
新潮社
¥ 540
(1967-01)
コメント:どうでもいいんですが、この本をサッチャーさん(英)がミッテラン氏(仏)にプレゼントしていた、というのはなんかどうかと思います。とはいえまあ、名作ではあると思うのです、腐っても人間らしい。

JUGEMテーマ:歴史小説

酷く大雑把にエミグレ(フランス革命亡命者)を中心にイギリス人でその周囲を固め、上巻では主な舞台はロンドン、下巻ではパリ、ということになるのではないかと思うこの話の、正直パリの部分の描写はロンドンと比べてしまうとどうも空虚というか聞きかじりなのが翻訳読んでる人間にまで伝わってくるというかw
このエピソードいらんです、蛇足! とまでよりにもよって翻訳者さんご当人にまで言われているのもなんというかもっともだろうなと思うんですが。

個人的には全く歴史がないかというと、この小説そのものをディケンズ一人の意識として集約させてしまった時に、漠然とエミグレに関しての同情というか、仄かな好意や、フランス革命のことがわからないながら、賢明に理解しようとした思考の足跡くらいは読み取れないでもないというか、小説の正しい読み方ではないのだろうとは思うのですが、そうして読み取ったディケンズってのはやっぱり、同時代人なんだよなぁ、としみじみ、
フランス人青年の「自分ならなんとか民衆を説得出来るのではないか」という思い上がりも傍からの想像に過ぎないのだとしても理解の出来る人類普遍の感情であろうし、娘さんの父親、幽閉ののちに狂ってしまい、自身を靴屋だと思ってしまっていた人物の描写だって、なんだか酷く凄みがあって時代の狂気がそんなふうに現れたということがあってもいいだろうと思うし。
反して、非常に空想的だなぁ、と思うのがパリの元農民たちで、すごく釈然としないw
要するになんだか、ディケンズさんって半端なく惜しい人だよなぁ、と思うのですが、フランス人青年のため、己が恋敵のために命を捧げる彼と瓜二つのイギリス人の価値は、歴史だなんだということとは無関係で、うん、やっぱり文豪だと思うのですよ。


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